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園芸培土の上手な使い方(プラグ・播種培土編)

プラグ・種まき用培土とポット育苗用培土の違い

園芸培土と一口に言っても、製品の特性と使い方はかなり異なります。セル(プラグ)トレイなどで種まきに使う場合、ポット育苗と比べ、一般的には肥料成分がやや少なめで、水もちが良く、粒子が細かい傾向にあります。(弊社の製品では、プラグメイトなどがそれにあたります。)

水のかけかた ちょうど良いかん水量(水の量)は?

プラグ・播種用培土を使うとき、発芽のそろい方がとても大切だと思います。そのためには、種子の周辺がちょうど良い水分になっていることが重要です。また、水をかけすぎると容器の下から水がどんどん流れ出て、培土に含まれている肥料成分まで洗い流してしまう心配があります。

ここでチェックするポイントは容器の底の穴です。セルトレイなどの容器には、底に小さな穴が開いていますが、そこから水がわずかに垂れる程度、かつ、培土の中に乾燥した部分が残っていない状態になるように水をかけてください。水の量は足りなくてもいけませんし、多すぎてもいけません。容器の底穴に注目して、ぴったりのかん水量を心がけてください。

培土を乾燥させてしまった! そんなときは・・・

それと、お客様からときどき頂くご質問で、「使用前の培土をかなり乾燥させてしまい水が染みにくくなった」というケースがあります。培土を容器につめて放置すると、土の表面が乾燥して水をはじく場合があります。土詰め後は放置せず、できるだけ早く栽培をかいししていだきたいです。また、培土が未開封であっても、日光にあたると内部で水分のかたよりが発生し、部分的に水が染みこまなくなる場合もあります。培土の保管は直射日光等が当たらない倉庫等に置いていただくことが基本です。

もし万が一、培土を乾燥させてしまった場合は、培土に対しして少量の水を加えて全体になじませるようにかき混ぜてください。この際、培土をあまり練りこまないようにご注意ください。ふわっと、かき混ぜる感じが理想です。

育苗管理中の管理、かん水のコツ

最後に、育苗管理中のかん水についてお話しします。管理中のポイントとしては「水のやりすぎにご注意」です。夜間に培土が湿っていると、植物がひょろりと長くなる「徒長」の原因になります。朝になるまで植物が萎れない程度に水分が残っていればよいので、午後3時以降は必要以上に水をやらないようにすると良いと思います。水のやりすぎは培土の肥料を洗い流して肥料切れの原因になったり、病気や根腐れの原因になったりとあまり良い事がありません。植物の様子を見ながら水の量をコントロールしていただきたいです。

いかがでしたでしょうか。「上手に水をかけること」=「培土を上手に使いこなすこと」につながると思います。ぜひとも、健苗を育成していただきたいです。

株式会社ホーネンアグリ営業部 坂野(土壌医)

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