ホーネンアグリを知る
工場見学ツアー
Factory Tour

ホーネンアグリは米どころ新潟で水稲培土の出荷実績No.1。
土壌医、施肥技術マイスターなどの
高度な専門知識を持つスタッフが土づくりを行っています。

そんな当社の工場を水稲培土、園芸培土、土壌改良、リサイクルの4つのコースに分けてご案内します。

  • 水稲培土コース
  • 園芸培土コース
  • 土壌改良材コース
  • リサイクルコース

水稲培土コース

38億食分のお米の生産を支える土づくりの現場へ潜入します。

1ホーネンアグリの歴史の結集。
土づくりの原点に潜入。

「品質の良い培土で、農家さんの仕事を少しでも楽にしたい。」そんな創業初期からの想い、DNAを色濃く受け継ぐのがこの水稲培土工場です。ここでは長年にわたって理想の培土づくりへの研鑽が重ねられており、原料の厳選、製造、品質管理にいたるまで、一貫してこだわりぬいた生産管理を行っています。

水稲培土の製造は、赤土が入荷してくるところからスタートします。この赤土は適度な粘り気と不純物の少なさ、水稲育苗に適した性質の均質さが自慢で、当社のこだわりと技術の結晶と言えます。この赤土を機械で何段階にも粉砕し、大型の乾燥・造粒設備で水稲育苗に適したサイズの高温殺菌粒状土に仕上げていきます。

当社の高温殺菌粒状土は粒子がよく揃っていること、そして植物の栽培中に溶けにくいことで定評があります。これは健全な苗を生育するうえで大変重要な要素です。この特性を活かしつつ、栽培地域に合わせた原料等を配合することで、水稲培土のみならず園芸培土としても幅広く活用しております。

2天然資源を扱う難しさ、おもしろさ。

土というものは天然資源ですから、どんなに選び抜いた赤土でも様々な顔をもっているものです。採掘する層によって土質が大きく変化しますし、場合によっては木の根や石が混ざっていることもあります。季節や天候によって含水率(水分)も変動します。

こうした原料を使いこなし、お客様のもとに安定した品質の完成品をお届けするのが、当社スタッフの腕の見せどころです。使用する原土の状態に合わせて工場設備の微調整を行いながら、丹念に土の粒を仕上げていきます。特に、粒のバランス(粒度分布)は絶妙で、このことによって、水持ちや水はけが良く、植物が健康に育つ培土になります。

製造中の水分や粒度分布の測定など、科学的な管理も当然行っていますが、製造スタッフは製品の「てざわり」を重視しています。製品を見て、触れて、刻々と変化する状況を確認する感覚が一番重要だということでしょう。水稲培土工場の神髄は、ここにあるのかもしれません。

3「この土じゃなきゃダメなんだよね」
その一言を聞きたくて。

高温殺菌粒状土が仕上がったら、そこに各種原料・肥料を配合し、ムラが無いように丹念に混合していきます。製造スタッフは、この混合作業を細心の注意を払って行います。というのも培土の偏りが植物に影響を与え、生育のバラつきにつながることもあるからです。当社では、均質な培土製品をお届けするために、お客様の声をもとに工夫を重ねてきました。各工程の作業手順、生産管理手法、設備の一つひとつが、お客様の要望に応えるために導入されてきたものであり、私たちの日々の改善の証です。

あるお客様から「この土じゃなきゃダメなんだよね。いい苗を作るにはやっぱりホーネンさんの土が良い。」と声をかけて頂くことがありました。「バラつきのない健苗を育てたい」というお客様の願いを実現するために、これからもより良い製品づくりに取り組んでまいります。

4その時を待ち、お客様のもとへ。

培土が完成すると、直ちにそのサンプルが分析に送られ、ロットごとに既定の品質を満たしていることが確認されます。EC値、pH、含水率、粒子の崩壊など様々なチェックを経て、お客様に安心してご使用いただける完成品の山がストックされていきます。

水稲培土は丸々1年かけて作りためていきますが、実際に使用されるのには春を待つことになります。雪深く、寒さ厳しい新潟の冬を越え、雪解けとともに育苗シーズンがスタートします。

当社スタッフが手塩にかけて製造し、厳しい品質管理のもと自信を持ってお届けしている水稲培土。新潟県では多くのお客様に喜んでいただき、シェアNo.1のご信頼をいただいておりますが、製品改善の道程に終わりはありません。いま以上に良い製品を創るべく、全社一丸となって努力してまいります。

園芸培土コース

植物の生育を左右するほど、重要な園芸培土。その製造現場にご案内します。

1原料の調達、セッティング

ホーネンアグリで扱う原料には大きく分けて2種類あります。ひとつは赤玉土(高温殺菌粒状土)や発酵モミガラ、緑の堆肥などの自社生産原料、もうひとつは仕入れている原料で、ピートモス、ヤシガラ、パーライト、バーミキュライト、鹿沼土やケイ石などです。原料の品目は多岐にわたりますが、いずれも厳しい品質管理基準で選び抜いた良質な原料です。また、入荷時にも品質管理基準に基づいた分析とチェックが行われます。

園芸培土の製造ラインの周辺には、これらの原料が効率よく配置されています。各スタッフの動線を考慮して無駄のない動きができるように工夫し、生産性を高めることでコストダウンにつなげております。

このように、スタッフの一人ひとりが日々改善を続けており、変化と進歩が日常的に行われています。少しでも良い物を、リーズナブルにお客様に届けられるように、ホーネンアグリは毎日コツコツと変わり続けています。

2各種原料と肥料の配合、水分調整

園芸培土の配合は、各種原料の投入、肥料の混合、水分の調整などを攪拌槽の中で行い、1回の配合ごとにその中身を取り出して包装工程へ送っていきます。これは「バッチ式」と呼ばれる方式で、少量・多品目の製造に向いています。その反面、工程やチェックが複雑になるというデメリットもあるのですが、それでもこの方式を採用したのには大きな理由があります。

それは、園芸培土の多様性です。ひとことで「園芸培土」と言っても、その内容は千差万別で、例えば種まき用培土とポット育苗用培土では組成が全く異なります。お客様が求める原料の組合せや肥料のパターンも、それこそ作物や生産者様の数だけ存在すると言っても過言ではありません。

ホーネンアグリでは、多様なニーズに対応しやすいバッチ式という方式を採用し、1バッチ(1配合)ずつ丁寧に製造しています。

3製品の包装・梱包

園芸培土の包装とパレットへの積み付けは自動で行われます。近年では物流方法が多様化しており、様々な大きさのパレットに対応できるようになっています。
 
また近年バージョンアップしたポイントとして、包装から積み付けのプロセスを改善し、計量の精度が向上したことが挙げられます。お客様に安心してご使用いただけるように、1袋ずつしっかり確認して出荷させていただいております。

4品質管理と出荷

製品の製造が完了するのとほぼ同時に、品質管理部でのチェックが行われます。品質管理項目としてはEC値、pH、含水率、現物容積重の測定、栽培試験も随時実施しています。

また、園芸用培土の品質において在庫管理はたいへん重要な要素です。ホーネンアグリでは在庫管理を徹底しつつ、お客様に対して常に良好なコンディションの製品をお届けできるように取り組んでおります。

土壌改良材コース

実は、最も複雑かつ長期間の製造工程。門外不出の土壌改良材製造ラインへご案内。

1主原料は未利用バイオマス

ホーネンアグリで製造している土壌改良材・堆肥・培養土原料などの主原料は、地域から出される伐採木や刈草などの木質残さ、モミガラ、食品工場の残さなどの未利用有機資源(バイオマス)です。木質残さに関しては、緑のリサイクルセンターで細かく粉砕を行っています。

これらは燃やせばただのゴミですが、微生物の力を借りて丁寧に仕込むことで素晴らしい土づくり資材に仕上げていきます。近年では堆肥などを積極的に使用する農家様が減ってきており、農地が徐々にやせて硬くなって、病気なども発生しやすくなっているといいます。有機資源を活用した土づくり資材は、土壌の問題を改善する有効な手段になりえます。

2一次発酵で微生物の力を引き出す

粉砕した木質原料やモミガラに、食品工場の残さなどを加え、発酵槽に堆積します。ここからは微生物の出番で、いかにして彼らが働きやすい環境を作れるかが勝負です。人間はむしろ脇役と言ってもいいでしょう。

適切な管理を行うことで、発酵温度は80℃以上にも達し、冬にはホカホカと湯気が立ち上るほどです。この温度の上がり方も重要で、高温によって多くの有害な菌や雑草の種子が不活性化されていきます。

ただ寝かせておくだけでは十分な発酵が起こらないため、よう壁に囲まれた区画をユニットとして順番に積み替えを行っていきます。これによって十分に酸素がいきわたり、全体が均質に発酵されていきます。

3二次発酵は熱く、そして静かに時を待つ

二次発酵はさらに別の施設で行われます。ここでは、高さ2mのコンクリートよう壁で挟まれた「レーン」と呼ばれる溝に堆肥などが敷き詰めてあり、それをロボットによってかき混ぜ、定期的に切り返していきます。これをひたすら繰り返すことで腐熟が進行し、約3~4カ月程度で完成品となります。

写真のように、各レーンには温度計が刺さっていますが、醗酵中の温度は重要な要素です。堆肥類は腐熟の程度が非常に重要なので、安心してお使いいただける製品にするために入念にチェックしながら出荷のときを待ちます。

4品質管理と出荷

園芸培土と同様の製造ラインを使用して、主に40リットルのポリ袋などに充填・包装していきます。発酵モミガラの「有機王」で約8kg、「スーパー越の有機-2号」で15kg程度と軽量で、ハウス内などでも撒きやすいとご好評いただいております。

乾燥防止や運搬のしやすさなどから主にポリエチレン製の袋が使用されますが、1㎥フレコンパックなどの大型包装資材を使用する場合もあります。堆肥類は乾燥すると水をはじく場合がありますし、何より微生物を豊富に含む「なまもの」ですから、在庫管理にも慎重を期しています。お客様の倉庫におかれても、先入れ先出し、またご購入頂いたシーズンでの使い切りをお願いいたします。

リサイクルコース

『土から生まれた緑を土に還す』
「棄てるのはもったいない」の想いから始まったリサイクルの現場へ

1時代の変化とともに歩むリサイクル

当社では、平成元年に発酵モミガラの製造技術を開発し、平成2年から食品リサイクルを開始しました。

当時の社会背景として、平成3年の廃棄物処理法の改正によって廃棄物の排出抑制と分別・再生(再資源化)が法律の目的として加えられています。

このことにより、資源の有効利用、廃棄物の発生抑制、環境保全が注目されるようになりました。大量生産・大量消費の経済システムからの脱却、そして循環型社会に向けたリサイクルのあり方について考えはじめた時代です。

2男のロマン?特殊重機のオンパレード

当社は、土を作る企業として「捨てるのはもったいない、土から生まれた有効な資源を土に還せば良いのではないか」と考え、木質系のバイオマスを土づくり資材として活用する方法を模索しました。そして、平成12年に「緑のリサイクルセンター」を立ち上げ、本格的に緑のリサイクル事業を開始しました。

ご家庭や道路・緑地の管理などで発生する刈草、公共工事で排出される伐採木などを粉砕し培養土原料として再生させています。土に還す資源としてのリサイクルのため、自然木や食品工場由来の廃棄物など、受け入れ品目は限定させていただいております。

リサイクルの現場では、普段あまり目にすることのない重機が活躍しています。男なら一度は憧れた重機の世界。ベテランオペレーターたちが日々重機を操りリサイクルに励んでいます。木くずのリサイクルでは、林業が盛んな海外製の重機もあり、迫力満点です。

3冬将軍との戦い

緑のリサイクルセンターで粉砕された刈草や枝葉、樹木などは、独自技術による発酵で培養土原料に生まれ変わらせています。安定した製品づくりには、発酵を担う微生物が活躍できる環境づくりが欠かせません。当社では、日本有数の屋内施設で生産を行っていますが、それには新潟特有の事情も関係しています。
 
それは、毎年やってくる冬の雪です。雪国では毎年、雪との戦いがありますが、一年を通して安定的にリサイクルを行うためには、雪に耐える頑丈な屋内施設が必要不可欠というわけです。必要に迫られてのことではありますが、高品質で安定した培養土原料生産を支える重要な要因となっています。

4微生物とともに歩む土づくり。
地域社会と歩むリサイクル。

微生物が気持ちよく働けるよう、環境を整えてあげるのもリサイクルを行う私たちの仕事。重機を使ったダイナミックな仕事から、目に見えない微生物を扱う仕事まで、リサイクルの世界は広く、奥が深いです。

「棄てるのはもったいない」の想いから始まったリサイクル。私たちホーネンアグリは、地域社会の皆様のご協力のもと資源循環型社会の実現に向けて有機資源の有効活用に取り組んでいます。そして、このリサイクルを通して、日本の農業を変えていきたいと考えています。

 「生木のリサイクルできねーが?」「現場の木くず持って行ってくんねろっか?」の声、お待ちしてます。

  • 水稲培土コース
  • 園芸培土コース
  • 土壌改良材コース
  • リサイクルコース